先攻が有利?後攻が有利? スポーツごとに違う「順番の戦略」ボッチャは?

「先攻と後攻、どっちが有利ですか?」

スポーツでは昔から議論され続けてきたテーマです。

野球では先攻と後攻があります。

テニスにはサーブ権があります。

カーリングにはラストストーンがあります。

そしてボッチャにも、先攻・後攻があります。

では、本当に有利なのはどちらなのでしょうか。

答えは意外にも、

「競技によってまったく違う」

です。


【野球】後攻が有利と言われる理由

野球では一般的に後攻が有利とされています。

最大の理由は、

相手の得点を見てから戦えること。

例えば9回裏。

1点取れば勝ちなのか。

2点必要なのか。

送りバントをするのか。

強攻策を取るのか。

すべて相手の結果を見て判断できます。

つまり、

情報を持ってプレーできる。

これが後攻最大の武器です。


【カーリング】最後の一投は絶対的な武器

カーリングでは「ハンマー」と呼ばれる最後の一投があります。

世界トップレベルでは、

最後の一投を持つチームの勝率が高くなることが知られています。


【テニス】サーブ権が流れを変える

テニスでは先攻・後攻というより、

最初にサーブを打つ選手が決まります。

サーブは最大の攻撃手段。

サービスゲームをキープし続ければ試合を優位に進められます。

一方で、相手のサービスゲームをブレークした瞬間、一気に流れが変わります。

ただ、リターンエースより、サービスエースの方が圧倒的に多いのが先行有利につながります。


【将棋】先手が有利

将棋は統計的に、

先手の勝率が高いことが知られています。

先手52% 後手48%

理由は単純です。

最初に攻撃を組み立てられるから。

プロ棋士は、この2%の差を埋めるために何年も研究を重ねています。


では、ボッチャはどうでしょう。

ここからが面白いところです。


ボッチャの先攻は「ジャックボールを投げられる」

ボッチャでは先攻が、

最初にジャックボールを投げます。

つまり、

試合の舞台を自分で作れる。

これが最大のメリットです。

短く置くのか。

長く置くのか。

センターなのか。

サイドなのか。

自分の得意なゲームを作ることができます。


しかし、後攻にも大きな武器がある

一方、後攻は、

相手の一投を見てから動けます。

相手が寄せれば、

それを押す。

相手がガードを作れば、

別ルートを狙う。

相手のミスも利用できます。

つまり、

情報を持ってプレーできる。

これは野球の後攻と似ています。


実は、最後の一投が勝敗を左右する

ボッチャでは、

各エンドで最後に投げる権利は固定ではありません。

そのエンドの展開によって変わります。

相手より遠い側が投げ続けるため、最後の一投を誰が持つかはゲームの流れで決まります。

そして、この最後の一投は非常に強力です。

ジャックボールを動かす。

相手のボールを弾く。

自分のボールを寄せる。

わずか1球で形勢が逆転することも珍しくありません。


世界トップ選手は「先攻・後攻」を気にしていない

トップ選手が本当に考えているのは、

先攻か後攻かではありません。

考えているのは、

「このエンドをどう設計するか」

です。

先攻なら、

どこへジャックを置けば勝率が上がるか。

後攻なら、

相手がどんな盤面を作りたいのか。

つまり、

重要なのは順番ではなく、

盤面を読む力なのです。


結論

ボッチャには、

「先攻だから有利」

「後攻だから有利」

という単純な答えはありません。

先攻には、

ジャックボールで試合をデザインできる強みがあります。

後攻には、

相手の戦略を見て対応できる強みがあります。

だからこそ、ボッチャは順番だけでは勝敗が決まりません。

「先攻・後攻」ではなく、「ジャックボールをどう使い、盤面をどう支配するか」。

それが勝敗を分ける本当のポイントです。

野球では最後の攻撃が有利。

カーリングでは最後の一投が有利。

将棋では先手が有利。

しかしボッチャは違います。

先攻にも後攻にも勝つための武器があり、その武器をどう生かすかが問われるスポーツです。

だからこそ、ボッチャは運ではなく、戦略と技術、そして状況判断で勝敗が決まる、世界でも屈指の知的スポーツなのです。

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じゃっくまん

JACKMAN

JAPAN BOCCIA CLUB 代表

「たのしそー」から「たのしむへ」それが、最初でした。
投げて、考えて、ときには教えて。
「やってみたら」「できちゃって」
スポーツの見方が変わったり、人との出会いが増えたり、
「うれしかったり」「ドキドキしたり」
今まで気にしなかった「なぜ?」が気になったり。
そして気づけば、
ボッチャに関わることで、世界の見え方まで変わっていました。
「笑顔になったら」「輝いた」
そんな、ボッチャから広がる世界を
じゃっくまん目線で綴っています。

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